「ゔ~だる~」
身支度だけして飛び出した家。
朝食を抜いたからか、遅刻決定だからか物凄く怠い。
足を動かしたいけど、あまりに重くて鉛でもついてんのかと思う。
「やっぱチャリンコ買ってもらおうかな…」
鉛のついてる足でも進めているうちに、我が学校が見えてきて一先ず安心してるとマナーモードのままだった携帯がポケットの中で振動するのを感じた。
「電話か~?」
誰だこんな時間にっ!!
朝だよ!!太陽サンサンだよ!!
…寝坊したの私か。
画面を見れば"百合"と表示されてて、ビックリして携帯落とした挙句に落とした衝撃で電源が落ちた。
「うわ、やべ」
すぐさま電源を入れて、かけ直そうと着信履歴を開くと"百合"と再び表示された。
「はーい」
『はーいじゃねぇよボケ』
この子の暴言何とかならんのだろうか?

