「…で?誰が誰の彼女だって?」
恨めしく見た先には私の机の横に悠々と座る、黒田光太郎。
迷惑な男、黒田光太郎。
ちなみに言うと隣の席になって3日。
もっと言うと同じクラスになって5ヵ月だけど、話した事も無かった。
第一この男は授業を良くサボる。
たまに授業に出ても携帯を弄るか、寝てる。
「…そういう事にしといて」
声だって初めて聞いた。
クラスではニコッとするどころか、声すら発しない。
だから訳わからん。
私とコイツの接点なんて、同じクラスって事と席が隣という事だけ。
なのに、いつの間にかこの無愛想野郎の彼女になったらしい。