え~…と、うん。
背後から物凄い殺気立った視線を感じるよ黒田氏。
そして前方から私の左手を引っ張る背中がダークだよ黒田氏。
もしかして女除けって、毎日こんなデンジャラスな空間に放り投げられる感じ?
いくらアイス食い放題だからって、毎回こんな厄介な事に首突っ込まされたんじゃ…
「命がいくつあっても足りないよ!!」
いきなり発した独り言に、痛いくらい強く握られたままの手が少し緩んだ。
「…悪かった」
立ち止まる事もせず、振り返って私を見るでもなく
それこそ独り言みたいにボソッと呟く二重人格黒田。
「何に謝ったの」
「被害いかねぇようにするって言ったのに…」

