下駄箱で靴を履き替えてると、後ろから甘ったるい匂いに乗って甘ったるい声が聞こえてきた。
「黒田く~ん、今帰り~?」
「………」
いや無視か!お前無視かっ!!
「あれ~?そっちの人が彼女~?」
ちらっと黒田が私を見る。
黒田…私にフるなよっ!!
「遊び~?遊びでしょ~?私も遊んでよ~」
「目障り、消えて」
「えっ?」
えっ?!くくく黒田っ?!
何アンタ?!いきなりどうした?!
何があった?!何か嫌な事あった?!
てかキツッ!!言ってる事がキツイ!!
女の子ビックリしてんじゃん!!
いや私もビックリしてんだけどさ!!
「黒田、くん…?」
「お前臭い、…行こ」
女の子に向かって凄い事言っちゃった黒田は、私の手を握りスタスタ歩いていく。

