それから程なくして黒田光太郎と教室に戻ると、質問攻めにあった。
"黒田くんとホントに付き合ってんの?!"
"黒田くんといつから付き合ってんの?!"
"黒田くんどんな感じ?!"
"いいなぁ~!!"
皆同じ質問だったけど。
皆私にしか聞かなかったけど。
もうげんなり。
やっと今日の授業終わったってのに、帰路につく体力が残ってない。
お隣さんはいまだ静かに爆睡中。
私の大好きな親友ちゃんは、今日1日サボり。
「…はぁ」
今日はホント疲れた。
あぁ…糖分取らなきゃ…
あっっ!!いいのがいるじゃないか。
さっそく利益を貰おうじゃないか。
「お~い、黒田光太郎~」
「………」
「お~き~…ろっ」
ガンッ、と隣の椅子を蹴るとモゾモゾ動く黒い頭。

