「忘れないよ。忘れるわけないよ。だって君はまだ―――」 「バカじゃん。あたしはもうすぐ行くの。もういい加減自立しなよ」 気の強い君らしく、青白い顔でもなお可愛くないことを言ってくる。 「できないよ・・・・・・君がいなきゃ、僕は何もできない」 「弱いなぁ、相変わらず。あんたは―――」 項垂れる僕の頭をそっと撫で、君は最後にフッと微笑んだ。