約束。




君の手がするりと僕の手から落ちる。


それと同時に、彼女の心音に連動していた機械の音が止まった。


まるでドラマみたいなタイミング。


僕は息をするのも忘れて、ただその清らかな横顔を見つめていた。



「どきなさい!」


慌てた様子で医師が彼女に駆け寄る。


もう心臓は動いていないのに。


もう彼女は動いていないのに。