Rose of blood *short story*

ワインを手に取ろうとしたら、知らない女に声を掛けられた。



「よければこちらのワインは如何ですか?」

『ありがとう』



女からワインを受け取りそのまま立ち去ろうとしたが、更に女は話を続けた。



「先程ご一緒にいらした方は恋人ですか?」

『妻だ』

「驚いた、こんなにお若いのにもうご結婚されてるんですね」



若いか。


見た目はまだ20前半くらいに見えるんだろうな。



「申し送れました、須田 麗華と申します。麗華と呼んで下さい」

『私はシエル・エメラルディアだ』

「ワイン、お好きなんですか?」

『そうだな、酒の中ではワインが一番好きだ』

「私もです。趣味があうかもしれませんね」



ふざけた女だ。


ローズが現れるまではパーティーで俺に取り入ろうとする女はいたが、ここまで露骨な態度で接してくる女は1人もいなかった。


おまけにボディータッチときた。


不愉快極まりないな。