Rose of blood *short story*

『酒は飲まないのか?』

「お酒は大丈夫。我慢できずに甘えてしまいそうだから」

『俺は大歓迎だが?』

「シエルが大歓迎でもパパたちに迷惑掛けちゃうもの」



ローズは妊娠している間はずっと酒を飲んでいなかったし、産後も酒を口にしていない。


元々好きではないし、そういう場面もないからだろうが、久しぶりに酔っ払ったローズを見たいものだな。



「お化粧室に行ってきてもいい?」

『あぁ、分かった』

「直ぐ戻ってくるからここにいてね」

『心配しなくてもどこにも行かない』



安心した笑顔を浮かべたローズは急ぎ足で化粧室へ向かった。


そんなに急がなくとも何処へも行かないというのに。


そう思うと自然と笑みが零れた。


さて、俺はもう一杯ワインをもらうとしよう。