Rose of blood *short story*

煌びやかなシャンデリアの下、たくさんの着飾った者たちが楽しそうな声を漏らしている。


俺がいつも参加しているパーティーとなんら変わりない光景。


ただ違うことはここにいるのは全て人間だということ。



『よく来てくれたね』

『遅くなってすまない』

『瑠花、無事に帰ってきてくれてよかった。本当に心配したよ』

「心配をおかけしてすみません。また秋山さんにお会いできて嬉しいです」



彼は本当に安心したと言う顔をしていた。


その顔を見て、やはり記憶を消さなくて良かったと思った。



『そちらの彼は?』

『私たちの息子だよ』

『お前たちに息子なんていないだろう』

『最近出来たんだ。あと孫もな』



彼は驚いた顔で俺を見てくると嬉しそうな表情を浮かべた。



『瑠花は結婚したのか』

「はい」

『こんなにいい男を捕まえるなんてさすがだな』

「私には勿体無いくらい素敵な人です」

『初めまして、シエル・エメラルディアと申します』

「初めまして、私は秋山と言います。瑠花の父親の友人だが、私も瑠花を娘の様に思っているよ」