Rose of blood *short story*

暫くレコーダーを聞いていると、お父上も涙を流していた。


俺はそんなご両親の様子を見て、早くローズと合わせてあげたいと心から思った。


終わった事を合図するかのように、レコーダーの音が止まった。


お二人とも涙のせいで、言葉が上手く出てこない様子だ。



『申し訳ない…お恥ずかしいところを、見せてしまった』

『いいえ、そんなことはありません』

『本当に心の優しい子だ…』



そう言うとお父上の目からはまた、一粒の涙が零れ落ちた。



「瑠花は私たちの記憶を…消してほしいと言ったのに、何故貴方は訪ねてきて下さったんですか?私たちが信じるかも、分からないのに……」

『記憶を消してほしいと言ったローズの言葉は、本心ではありませんよ。いつだってご両親の話をするローズは嬉しそうに、幸せそうに、楽しそうに話をするんですから』

「瑠花……」