Rose of blood *short story*

レコーダーをテーブルの上に置き、再生した。




『二人は眠っているの?』

「ぐっすり眠っているわ。双子だから起きる時間も寝る時間も一緒なのかしら?母親になるってこんなにも大変なのね…」

『何を考えているの?』

「お母様とママのこと…かな。ママは元気にしてるかな?」

『きっと元気に暮らしているよ』

「そうだといいな」




ローズの声を聞き涙を流すお母上。


お父上はお母上の肩を先ほどよりも力強く抱いている。




「先生と話している時はいつもパパのことを思い出してた」

『お父上のことを?』

「うん。先生みたいにパパもいつも、相手を安心させるような話し方をしていたから」

『ローズもそういう話し方をしているよ。お父上に似たのかもしれないね』

「生んでくれた両親は死んでしまったけど、育ててくれた両親はいつまでも幸せに暮らしてほしい。たとえ、そこに私の記憶がなかったとしても…」




レコーダーから流れてくる言葉を聞きながら、お父上は必死に涙を堪えている。