Rose of blood *short story*

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柊家の前に立ち深呼吸をする。


お父上はああ言って下さったが、お母上の状態によっては中へ入れてもらえないかもしれない。


俺はインターホンに手を伸ばし、ボタンを押した。



『どちら様でしょうか』

『シエルです』



すぐにお父上が玄関のドアを開けてくれた。


リビングに通されると、そこにはお母上の姿もあった。


昨日渡した写真を大事そうに握りしめている。


お父上に促され、ソファーに腰を下ろすとお母上と目が合う。



「先日は…大変失礼致しました」

『いえ、こちらこそ突然押しかけてしまい申し訳ありませんでした。』



弱々しく頭を下げるお母上に俺も頭を下げた。