Rose of blood *short story*

ジッとエルグラムの顔を見ていたら、目を逸らされてしまった。



「ごめん、見すぎだよね。もう一つ聞いてもいい?」

『はい、なんでしょうか』

「今恋人とか思いを寄せてる人とかいるの?」

『残念ながらいませんね』



ってことは、ラキにもチャンスがあるってことだよね。


エルグラムに想い人がいなくて良かった。


エルグラムに大切な人がいたら、ラキの性格上身を引いちゃいそうだからね。



「恋人がほしいとは思わないの?」

『欲しいとは思います。ですが、私と付き合えばきっと寂しい思いをさせてしまいます』

「何故そう思うの?」

『訓練や遠征、その他にも任されている仕事がありますので、会いたいと言われても会えないことのほうが多いでしょうから…』

「きっと理解してくれる女性がいるわよ」

『そうでしょうか』

「シエルも忙しいとほとんど部屋に帰ってこないの。大好きだからこそ寂しく思う。だけど、そんなシエルを支えられる存在になりたいとも思うの」

『ローズ様にこんなにも想われているシエル様は、本当に幸せ者ですね』