Rose of blood *short story*

「結婚願望はあるわ。お父様とお母様みたいに、いつまでも恋人同士のような夫婦になりたいの」

『それならどうして、たくさんの申し出を全て断っているんだ?』

「心が…ときめかないから……かな?」



自分でも上手く言葉では説明できないというような顔をする。


ジョシュはそんなローズの気持ちを理解しているのか、笑みを零しながら優しい顔をして話を聞いている。



「も、申し訳ございませんッッ!!」



ローズのグラスに水を注いでいた使用人が手を滑らせ、グラスは割れローズのドレスに水がかかってしまった。


使用人は今にも泣きそうな顔をして、必死にローズに謝っている。



「大丈夫、大丈夫だから」

「で、ですがッッ!!」

「あら、新人さん?」

「は、はいッ!」

「お名前は?」

「サフィルと申しますっ!!」