『ランス王、エマ王妃お久しぶりです』

『相変わらずシエルと違ってお前は爽やかな好青年だな』

『その代わり、俺にはシエルの様に色気というものがありませんので(笑)』



ジョシュは父上と母上の古い友人ルーシャス王とローラ王妃の息子だ。


俺の親友でもあり、父上と母上はジョシュの事を息子同然に可愛がっている。



『シエルは相変わらずだな』

『どういう意味だ』

『少しは外に出て体を動かせってことだ』

『俺はお前と違って武術や剣術を自らやるほど好きではない』



ジョシュは体を動かすことが好きで、武術や剣術に力を入れている。


そのせいか、体は俺よりもがっちりしている。


ジョシュは元々優しい性格で、女に言い寄られることが多いが、遊びもしなければ本命をつくることもない。


初めて疑問に思ったときは思わず理由を聞いてしまった。


すると女嫌いではなく、ただ単に妹が可愛すぎて他の女に構っている暇がないということが分かった。


世間一般では、こういうのをシスターコンプレックスと呼ぶんだろうなと思った。