Rose of blood *short story*

みんなが待っている部屋の前に着くと、使用人がドアを開けてくれた。


シエルと部屋の中に足を踏み入れ、既に座っている人たちを見て私は息をのんだ。


まるで、夢を見ているかの様…。







「…パパ?……ママ?」

『瑠花』



気づけば足が勝手にパパとママ目掛けて走っていた。


私はその勢いのまま、パパとママに抱きついた。


パパとママも抱きしめ返してくれる。


温かい…懐かしい温もり。



「どうッッして、ここにッッ…!?」

『シエルさんが訪ねて来て下さったんだよ』

「シエル…が?」

「初めはふざけた冗談かと思って、シエルさんにたくさん酷い事を言ってしまったの…。それでも毎日毎日会いに来て下さったのよ」



ママは涙ながらに話をしてくれる。


もうジェイドが記憶を消したとばっかり思っていたのに…。


私も涙が止まらない。



「よく似合ってるわ、そのドレス」

『一目見て絶対に瑠花に似合うと思って買ったんだ』

「パパとママがッッ選んで…くれたの?」

『あぁ、そうだよ』

「ありがッッとう……ッッ」