Rose of blood *short story*

部屋に使用人が呼びに来てくれて、私は椅子から立ち上がった。


ドレスの前を片手で軽く持ち上げ、もう片方の手は歩きやすいようにラキの掌の上に重ねている。


私に合わせてラキもゆっくり歩いてくれる。


歩くペースとは売ってかわって、心臓は煩く鳴っている。



『ローズ』

「…シエル」



顔を上げると目の前には純白のタキシードを着ているシエルが立っていた。


胸元には真っ赤な薔薇がさしてあり、髪の毛は綺麗に後ろに流している。


格好いい…////



『他の者に見せるのが勿体ないくらい綺麗だ。今すぐその艶やかな唇を奪いたいが、今は我慢するとしよう』

「私も…同じ気持ちだよ////今のシエルを誰にも見せたくない…独り占め…したい////」

『ローズは本当に可愛い。さぁ行こう、皆の元へ』

「うん」



差し出されたシエルの手の上から自分の手を重ね、私たちは笑顔で歩き出した。