Rose of blood *short story*

『そんなに悲しい顔をなさらないで下さい。愛する者と離れてしまっても心は繋がっていると信じております。それに、月に一度はお城の面会がございますから』



私が今にも泣きそうな顔をしているからか、子供たちも泣きそうな顔になる。


子供は親の心の変化にとても敏感。



『後任は私が信頼出来るものにお願いしますのでご安心下さい』

「…先生はどうするの?」

『私はこの国で父が経営している病院で働きます』



先生の目からはもう揺るがないであろう決心が垣間見える。


愛する者のために下した決断。


見つかるはずのない心の答えを出すことはさぞ辛かっただろうと思う。


私には本当に何もしてあげることは出来ないんだろうか…。