Rose of blood *short story*

どれくらいの時間が経っただろうか…。


時間の感覚は分からないのに、痛みの感覚だけはっきりしている。



『ローズ様!!頭が見えて参りましたよッッ!!』

「ほん…とッうにッッ!?」

『はいッッ!!』



あともう少し…もう少しで赤ちゃんに会える。


そう思うと、挫けそうだった気持ちが頑張ろうという気持ちに変わっていく。


先生の言うとおりに、無我夢中で力を入れたり抜いたりしていると、部屋中に産声が響き渡った。



「生ま、れた…の?」

『元気な男の子ですよ』



タオルに包まれた我が子を抱くと、嬉しくて涙が溢れてくる。


シエルも目に涙を溜めている。



『ローズ、ありがとう』



シエルと喜びに浸っていると、先生から思いがけない事を言われる。



『ローズ様、またすぐに陣痛がおきます』

「…え?」

『まだお腹の中にお子がおります。どうやら双子のようです』