Rose of blood *short story*

トンネルを抜けるとすぐさまエリーと手を繋ぎ、走った。


いつ追手がくるか分からないから。


見つからないように速く…速く……。


繋いでいるエリーの手に力が入るのが分かった。



『どうしたの?』



エリーは突然立ち止まり、俺の目線に合わせて腰を屈めた。


そして俺の両手を掴み、笑いかける。


胸騒ぎがした…。



「この道をずっとまっすぐ進むと、道が三つに分かれているところにたどり着く。その道の一番左をずっと進むと大きな湖があるわ。先にそこで待っててくれない?」

『エリーも一緒じゃないと嫌だ…』

「そうもいかなくなってしまったの」

『嫌だッッ!!一緒じゃなきゃ…嫌だッッッ』



涙を流し、泣きじゃくっているとエリーは真剣な顔つきになり、俺の顔を両手で包んだ。



「簡単に誰かに涙を見せてはダメ。それと、簡単に相手を信頼してはいけない」

『……エ…リー?』

「金色の髪の毛も外を歩くときは隠しなさい」



エリーが俺に対して冷静に真剣な顔つきで、言い聞かせるように話をするのは初めってだった。