Rose of blood *short story*

エリーは俺の顔を両手で包み込み、俺の目をまっすぐ捉える。



「…二人でここを出ましょう」

『そんなのダメだッッ!!』

「どうして!?このままここにいては殺されてしまうのよ!?」

『俺のせいで…エリーを危ない目に合わせたくない!!』



「バカな子…」そう言ってエリーは微笑みながら、俺の頭を撫でる。



「私はもう愛する者を失いたくない。貴方がいなければ今の私に生きる意味はないのよ」

『エリー……』

「私ならある程度屋敷の中を自由に動くことができる。逃げる準備をしたら迎えにくるから、待っててくれる?」

『…うん』



俺の頭に軽くキスを落とすと、エリーは部屋を出て行った。


死ぬということがどういうことなのか正直よく分からない。


どのくらいの恐怖に襲われるかも…。


今分かっているのは、死んでしまったらエリーにもう会えなくなってしまうということ。


それを考えると、酷い不安に襲われ涙がとめどなく零れ落ちてくる。