Rose of blood *short story*

伯爵様の晩酌に呼ばれるようになって、何度も同じ季節が過ぎていった。


俺は段々泣かなくなり、声も出さなくなった。


今では表情も変わらない。


そんな俺の様子が気に入らないのか、伯爵様と一緒にいる時間は日に日に短くなっていった。


その分エリーと一緒にいる時間が増えた。


俺が俺でいられるのはエリーと一緒にいる時だけ…エリーがそばにいてくれればそれでいい。



「どんな髪型も似合うけど、やっぱりアッシュは髪の毛が長い方が素敵だわ」

『そうかな?自分ではよく分からないや』

「あら勿体ない。無自覚なのね」



クスクス笑ながら赤いリボンで髪を一つに結ってくれる。


髪型なんてどうでもいいんだ。


ただ、こうやってエリーが髪の毛を結ってくれている時間がたまらなく好きなんだ。