嘘つきな彼女Ⅱ


「嬉しかった?」


「……少しね」



それでもこんなことを言ってしまう私は、本当に可愛くない。



「素直になれば、もっと可愛いと思うけど」



車に乗ったから、田嶋さんに聞こえないようにか、耳元で囁かれる。



耳にかかる息にビクっとしてしまったため、背中を反らして蓮から遠ざかった。