嘘つきな彼女Ⅱ


敦はしばらく黙った後、口を開いた。



「そこまで行って、話してもいいけど?」


「……やめて。バイト中は外出られないから」


「じゃあ、夏休み中に花子ん家行くから」


「それはっ……!敦!」



叫んだから、敦にも聞こえているはずなのに。



私の声には振り返らずに、帰ってしまった。