「あのね……」 「返事は、」 言いかけた敦を制して、続ける。 「うん、ごめんね。今さらそんなこと言われても、困るよ……」 「うん」 本気で、好きだと思ってくれてたのかな。 「ありがとう」なんて言葉は言えないけれど、何となくそう思った。