「全然大丈夫です。こちらこそ、いつもすみません」 日頃から思っていたことも含めて謝って、シートに座り直す。 執事扱いさせている蓮に対しても言ったんだけど。 ほんとは申し訳なく思っていることを伝えたくて。 だけど当の本人は、肘をついて窓の外を眺めている。 ……まさか、私がそんなことを言うとは思ってないんだろうな。 少し口を尖らせて、シートに深く座った。