「私の勝手な見解かもしれないけど、敦は花子のことがまだ好きで。あの告白を偶然聞いちゃって、それにムカついたんじゃない?」 ……まだ好きで。 あの告白にムカついて……。 ………殴った? 「あの、だいぶ事実と違ってると思うんだけど……。敦は私のこと、好きじゃないよ」 「嘘だ!何言ってんの。それはないよ。試しにー……中田!ちょっとこっち来て」 美雪はちょうど、通りかかったクラスメイトに声をかけた。 戸惑っている様子だけれど、しぶしぶ近付いてくる中田。