絶対変な風に思われたよね。
そう思いながら児玉くんを見てみると、案の定不思議そうな顔をして斜め下を向いていた。
あたしは見ていることを気付かれる前に目を離して、風船を探し始めた女子3人の隣をさっきのように歩いた。
あたしだって呼びたかったよ、郁って。
他の女子と同じ位置に立ちたかったけど、もう後戻りはできない。
「風船3袋あれば足りるよね!」
レジに並んで風船を買えば、もう学校へと帰る時間。
あたし達はショッピングセンターを出ると学校に戻る。
「明日から風船に絵描いたりしよっか!まだまだ日にちはあって余裕だから、のんびり話でもするとしよ〜っ」
そんな真帆の提案にすごい喜ぶちな。
ちなみたいに素直には喜べないけど、児玉くんと話せる機会が出来たことに嬉しさを感じるあたし。
きっと沙織と真帆はちなのために動いたりするんだろうけど。
それでも児玉くんと話せるかもしれないんだって思うと、それすらも気にならない。

