さりげなく周りを見渡してみると、みんなは教科書を広げ、筆箱からペンを出していた。 児玉くんに目を向けると、やっぱり彼もペンを出そうとしていて。 ちょっと待っていつの間に? さっきまで頬杖ついてたじゃん。 あたしなんて教科書すら開いてないんだけど。 児玉くんに聞こうかな? ……や、でもだめだ! あたし、児玉くんが女子と話してる所なんて一度も見たことないもん。 実は女子が苦手で無視されたら悲しいし。 ……けど聞かなきゃライン引く所わからないまま。 ここは頑張らなきゃ。