air






「おはよー」

「真帆おはよー!」




あたしはいつも学校に着くのが早い方。

だからあたしが教室に着いてもまだ少人数しかいなくて、真帆はあたしより来るのが少し早いか遅いかで。

だから沙織達が来るまで、あたしと真帆は2人で話してるんだ。




「最近暑くなってきたよね〜」




もう5月に入り、4月とは打って変わっての暖かさ。

体育の後なんかは汗でやばかったりする。




「花菜、真帆おはよー!」




教室の入り口を見れば、沙織とちな。

……と、その後に続いて入ってきたのは児玉くん。




「2人共おっはよー!」




なんてちなと沙織に挨拶すれば、児玉くんがあたしを見る。

こんなのはいつものことで。


毎朝必ず沙織とちなの後には児玉くんが続いて入ってくる。

一緒に学校来てるの?って聞きたくなるくらい。


そしてあたしが2人に挨拶すれば、なぜか児玉くんがあたしを見てきて。

チラッと見られたと思えばすぐに逸らされる。



でも、そんな目合ったくらいの小さなことでちょっと気分が上がるってのは、まだ誰にも内緒。