鬼畜御曹司と貧乏お姫様

「えっと…あの…きゃっ!」



私は腕を引っ張られ
向き合うように
膝に乗せられた。


「早く言え。」


「…私ここに居ていいのかなって…」




私は俯きながら小声で言った。

「どういう事だ?」


「私と愁夜さんじゃ立場が違い過ぎるよ…こんな貧乏臭い私はここに居ちゃいけないんだよ…」



私の目には涙が溜まった。


「千陽…顔を上げろ。」



私は顔を上げた。


「確かに立場は違う。だけどな金持ちとか貧乏とか関係ねぇよ。


俺がお前をここに連れて来たんだ。お前が罪悪感を背負う事は何もない。」



愁夜さん………