「…誠は?」


「俺は、…まだここでいけそうかな」


「………うん」


誠は狼だからね。

ここにも、少しだけ自然が残っているし。


だけど僕には、…足りないから。



「……誠」


「ん?」


「暑い」


「…だなー」


「ちょっと待ってて」


「ミリー?」


僕は誠を道に残して、道路の脇にあるモノに近付いた。