私と彼の歩く道



同じ物を、作ったんだ。

そういえば、あのお兄ちゃん言ってたっけ。


“これは、一点物”


って。



「バカ郁斗。思い出の指輪なのに、違う女の子が買ったら、どうするのよ」


普通は、デザインくらい変えるでしょ?


だからこそ、運命を感じちゃったのよ。


なんて、そんな私の方が、バカかな…。


「よし!帰ろう」


ベンチから、立ち上がりかけた時、入口から男の人の声がした。


「香織!!」