「莉緒……」
「ごめん、詩織……。教室からカバン、持ってきてくれるかな……?」
「あっ、うん」
ここに居るのが気まずそうにする詩織に、そう頼んだ。
詩織が出ていって、静かになった部屋。
ベッドってことは保健室か……
先生は留守なのかな……?
だったら……
「っ……ウゥ―…」
泣いても大丈夫だよね……?
止めどなく涙が流れ落ちてきた。
テストが受けられなかったことも、もちろんショックだし……
進級出来ないっていうこともショックだったけど、何より……
皐の期待に応えられなかった自分に、悔しさでいっぱいだった……
「っ……ウゥ―…」
――ガラッ
突然ドアが開く音がした。
詩織が帰ってきたのだと思い、こんな姿見せられなくて声を押し殺した。


