ファミレスから出ると、外はもう夕日が出始めていた。
「本当にいいの?」
そう言ってくる皐。
「いいよ。どうせ親、遅いし」
少し嘘をついた。
遅いんじゃなくて、帰ってこないんだった……
「じゃあ、ちょっとだけ遠いけど……」
そう言ってひき止めたタクシー。
どこ行くんだろ……?
不思議に思いながら、あたしもタクシーに乗り込んだ。
「お客さん、どこまで?」
「一番近くの海まで」
………へ?海?
「海に行きたかったの?」
動き出したタクシーの中で皐に聞いた。
「まぁね。」
そこからはなぜか2人とも無言だった。
ただ、変わりゆく景色を眺めていた。


