「帰るって、家に?」
「そうよっ!さっきからそう言ってるじゃんっ!」
周りにはたくさんの人が居て、チラチラとあたしたちを見て通りすぎる。
カップルのケンカとでも思われてるのだろうか……?
とにかくこの場に居たくなくて、また足を進めた。
「へぇ―…家嫌いのあんたが、帰る場所なんてあるのかね。」
……え
不意の発言に足を止めて、振り返った。
「な、んで……」
あたしは家を嫌いだとか、帰りたくないとか……一度も言ってない。
ましてや、今日初めて会ったこいつになんて教えるわけもない。
「さぁ?なんででしょう?」
ふっと鼻で笑ってあたしを見る。
「言いなさいよっ!!」
「ん―…じゃあ、今度教えるよ」
「は?」
「つ―ことで、連絡先教えて?」
「……なんであんたに」
わざわざ連絡先教えるなんてっ!?


