「莉緒がそばにいないと困るのは、俺。」
「皐……」
「だから、一緒に行こ。」
「っ……」
弱いって思われるかも知れない。
バカだって、思われるかも知れない……
でも、バカでも何でも……皐のそばに居たいんだ……
「んっ……行くっ。」
現実的には無理だって、きっと皐も分かってる。
あたしだって、今留学しても皐の足手まといになることくらい分かってる。
だけど、今だけは……
夢を見させてほしい……
―――――――――……
観覧車から下りて、あたしたちはただ無言のまま手を繋いでいた。
海に行くことはせず、ただ寄り添って遊園地のベンチに座った。
「ねぇ、皐。」
「ん?」
「頑張ってきてね。留学」
今なら、心からそう思う。
皐の夢を、心から応援できる……
「は?何言ってんの?莉緒も行くんだろ?」
「で、でも今から突然っていうのは現実的に……」
「誰が今すぐって言ったよ。」
「え?でも皐は1週間後に……」
「行かねぇよ」
……え?


