「ん。分かった……」
「えっ……」
意外な言葉に、涙でぐちゃぐちゃになったであろう顔を皐に向けた。
「行かないよ……」
「さつ……き。」
「留学なんてしない。莉緒のそばにいる」
っ………
優しい優しい皐……
そんな皐に、あたしは何をしているんだろう……
自分だけの意見を押し通して、皐を縛り付けて……
「やっぱりダメ……」
「は?」
「留学してきてっ!!」
「はあ!?」
矛盾してるって分かってる。
困らしてるのもあたしなんだって……
「だって皐、留学したいんでしょ?海外に行きたいんでしょ?」
大分前に、皐言ってたよね……?
『海外の医学に興味がある』って……
それを、あたしのワガママで皐は諦めようとしている。
「皐に夢を諦めて欲しくないよ―…」
あたしのせいで、夢を諦めて欲しくない……
「じゃあ莉緒は、それでいいの?」
「……え?」
「俺が海外に行って、それを待っててくれる?たった1人で。」
「っ……」
「莉緒には無理だね。」
「なっ!何でそんな風に…「ってか、俺が無理。」
……え。


