「そんなに……イヤか?」
少し瞳を伏せ、トーンを下げた。
「い、イヤじゃないけど……」
ふっ、やっぱりバカ。
「じゃあ、泊まってもいいよな?」
「っ!嵌めたわねっ!!」
また腕の中でバタバタ動く。
「じゃあ莉緒の部屋、見たい」
何気見たことないし。
「は!?む、無理っ!!」
やっと莉緒を離した。
って言っても、腰をしっかり掴んでるから、逃げられないんだけど。
「何で無理なの?」
「だっ、だって―…」
子犬みたいに、クゥーンと小さくなった。
うん、可愛い。
素直にそう思った。
「ふぅーん。じゃあここでシちゃってもいいんだ?」
「し、シちゃうって……何を?」
莉緒の表情が強ばり、恐る恐る聞いてくる。