「で?お前ん家どこ?」
「あっ、ここを曲がって……え」
自分の家を指差して、止まった。
「皐……」
家の前で壁に凭れかかりながら、立っている皐の姿が見えた。
「なん……で」
「お前のこと心配だったんじゃねぇの?」
「あっ……」
もしかして、ずっと待っててくれたの……?
「いい彼氏じゃん。」
「ん。」
「じゃあ俺、彼女のところ行くから。お互い、恋人のこと信じていこうな」
「うん。」
廉二は微笑んで、来た道をまた帰っていった。
「皐……」
ゆっくりと近づき、名前を呼んだ。
「莉緒……」
何か考え事をしていたのか、ハッとしたかのようにあたしを見つめた。
「いつからここに居たの?」
触れた手が、ひんやりと冷たかった。


