走って教室から抜け出し、職員室に向かった。


はぁ―…もう気分最悪。


――ガラッ


「2年3組の汐田莉緒です。担任の黒木先生に用事があって来ました。」


「おっ、来たか」



一番奥の方であたしに手を振った担任。


「失礼します」と言って中に入り、担任のところに向かった


「何で呼ばれたかは大体分かってるよな?」


「まぁ―…」


どうせ授業単位のことだろう……


「このままじゃ、お前授業単位ヤバいぞ」



ほらね。



まだ20代前半の若い担任は、少し頭を抱えたようにしてそう言った。



「そろそろサボり癖どうにかしねぇと、みんなと一緒に進級出来ないだろうし」


「……別に。進級出来なくてもどうでもいいです」


「は?」




何を言ってるんだ?こいつ。という感じの視線。



「お前、ご両親も進級出来ないと悲しむぞ?」



次は泣き落とし?


「たぶん何も言わないんじゃないでしょうか。父は私に興味が無いみたいなので。」



興味が無いじゃなかった。


嫌いだから、興味が無いんだ……