「あっ、これ以上は廉二に怒られるから言えね―な。」
「えっ?」
「でも廉二も俺に似て、不器用だからな―…」
さっきから武司さんは何を言ってるんだろう……?
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
「うん。」
そう言って立ち上がった瞬間……
「兄貴っ!!」
さっきいなくなったはずの廉二が、息を荒らしてカフェに入ってきた。
「何考えてんだよっ!!」
怒鳴るような声に、周りの客から注目を浴びる。
「何ってべつに?」
「っ〜〜莉緒っ!!行くぞっ!!」
「へっ!?えっ!?」
腕を掴まれ、グイグイ引きずられる。
「ちょっ!?廉二!?」
武司さんに助けを求めようとすると、楽しそうに笑いながら手を振っていた。
はあ!?一体何なの!?
カフェを出ても尚、引きずられるあたし。


