「莉緒、これだけは言っときたいんだが……」
「ん……?」
「俺は、嘘で莉緒を愛したわけじゃない。好きでもないやつを、俺は抱いたり出来ないよ」
「っ……」
ゆっくり、落ちついた武司さんの声。
「莉緒は本当に俺を愛してたか……?恋人として」
「なっ!当たり前じゃんっ!!」
「……言い方が悪かったな。莉緒は俺を好きでいてくれたけど、その好きは恋人の好きじゃなかったんじゃないか……?」
……え。
「莉緒は、俺を父親みたいに思って、愛してくれたんじゃないか?」
「違っ……」
そう言おうと思ったのに、完全に否定出来ない自分がいる。
「あ、あたし……」
「莉緒を抱いた時さ、莉緒泣いたんだよ。寂しいって……。」
そんなこと、全然記憶ない……


