「莉緒ちゃん、行ってきな。」
「よ……すけさん……」
「今の莉緒ちゃんの気持ち、ちゃんと伝えてきな。」
「っ……ごめんなさい。」
こんな風にあたしが中途半端なせいで、洋介さんを苦しめた……
「謝る必要はないよ。莉緒ちゃんと出会えただけで、俺はよかったから」
「っ、ありがとうございます」
立ち上がり、深く頭を下げて走り出した。
やっぱりあたし……
あたしは、皐のことを……
走りながら、携帯で連絡する。
相手なんて決まってる。
『もしも…「皐っ!!」
『莉…緒?』
久しぶりにあたしの名前を呼ぶ皐の声に、また涙が出た。


