「そろそろさ、洋介さんとのことはっきりしないと、逃げられちゃうよ。」
「……」
「あんなイイ男、周りがほっとくわけないじゃん。」
確かに洋介さんはイイ人だ……
優しいし、カッコいいし……
ただ……
「おい、汐田っ」
クラスメイトの男子が、あたしの席に近づいてきた。
「なに?」
「なんかお前のこと呼んでるぞ。ほら、そこ」
そう言って指差した方を見る。
「お前、愛華ちゃんと知り合いなのか?」
「は?」
い、今……なんて……?
愛華……さん。
皐の……婚約者……
っ……
な、なんで……
「とにかく行けよ」
「う、うん……」
顔がひきつる。
なんでこの人が……?
ゆっくりドアに近づく……
足元が震えてしまう……
「突然呼び出して、ごめんなさい。」
――なんで、愛華さんが……


