「皐ね、あたしに謝った時、凄くツラそうだった……」
泣きそうな瞳してた。
「あたし、好きな人にあんな顔をしてほしくないよ……」
笑っていてほしい。
あの無邪気な子供みたいな笑顔で……
「莉緒って、バカだよね……」
「なっ!」
バカって何よ!バカって!!
「婚約者から奪っちゃえばいいのに、ツラい顔をする八神を見たくないからって……本当にバカ」
「詩織、バカバカ言い過ぎなんじゃ……」
仮にも親友なのに。
「でも、そんなバカなとこ、あたしは嫌いじゃないよ?」
「詩織っ……」
そう言って笑う詩織に、何か救われた気がした。


