「莉〜緒ちゃん」


「あっ、南先輩」



ワックスで毛先を遊ばせた髪を触りながら、近づいてくる男。



「今から暇?遊びにでも行かない?」



もう学校は終わっていて、放課後。



「えぇ。いいですよ♪」


「マジ♪ラッキー」



きっとこの人もヤりたいだけなんだろうな―…




今じゃこの学園の誰もが知っている噂。




汐田莉緒[しおたりお]は魔性の女だと……