「ウゥ―…」
「り、莉緒?と、とにかく今は泣きな!」
そんな男前なことを言って、詩織があたしを抱きしめてくれた。
温かい体温がさらに涙を誘った。
さっきまで抱きしめられてて感じてた体温とは違うけど、優しい体温。
そんな胸の中で、あたしは子供のように泣きじゃくった。
「……落ち着いた?」
「ん……」
「そっか、よかった……」
何十分も泣き続けて、さすがに涙も枯れた。
「何があったか、聞いていい?」
あたしの隣に座って、詩織が優しくそう問いかける。
「あ、あの……」
でもいざ話すとなると、臆病になってしまう。
「大体は分かってるんだけど……八神皐と何かあった?」
――ドキッ
「やっぱり……」
どんな些細な表情さえ見抜いてしまう詩織。


