一度でいいの…… 一度だけ、夢を見せて? 「ねぇ、皐……」 「……ん?」 ドアを見つめたまま…… 皐に背を向けたまま……言葉を発した。 「“愛してる”って言って?」 幸せな夢を、見させてください。 たった一度の夢を…… ……でも、皐はそんなあたしに夢さえ見せてくれないんだね……? 「ダメだ。それは1番目の特権だから……」 っ…… あたしは何も言わず、図書室を出た。 ねぇ、皐…… あなたは何よりも愛しくて…… ――何よりも残酷な人だ。